作者 デイヴィッド・ウィーズナー
初版 2007年5月25日
対象年齢 読んであげるなら 4才から
ページ数 40ページ
出典 http://www.blg.co.jp/blp/n_blp_detail.jsp?shocd=b02381
一言紹介
想像を駆り立てられ、ワクワクする一冊。
レビュー
読みやすさ ????? 文字のない絵本。
絵 ★★★★★ 引き込まれるような緻密な絵と自然な色使い。
ユニーク ★★★★★ 絵だけでも楽しめる絵本。
おすすめシーン
読み聞かせ ★★★★☆ 子供と一緒に話し合いながら読める絵本。
寝る前 ★★☆☆☆ 絵のみのため、目をつむりたいシーンには不向き。
プレゼント ★★★★★ アメリカ コールデコット賞を受賞した有名作。
概要
浜辺で男の子が海の生き物を観察しているシーンから始まる。
男の子がカニの観察に夢中になっていると、大きな波がきて、ずぶぬれになってしまう。
波のひいた後には、古そうな謎のカメラが残っていた。
そのカメラには、フィルムが残っており、男の子はその写真を現像してみることにした。
現像した写真を見た男の子は目を疑った。
そこには、実際にいはあり得ないけど、あったらワクワクするような世界が写っていた。
最後の写真は、写真を持った人が写っている写真だった。
ただ、持っている写真の中には、写真を持った人が写っており、その写真の中にはさらに写真を持った人が写っていた。
男の子は、その写真が代々カメラを拾った人が撮った写真であることを悟り、自分自身も写真を撮った。
その後、男の子はカメラを海に投げ入れた。
カメラは、海の様々な生き物によって運ばれ、次の新たな浜辺へと運ばれて話は終わる。
感想
文字はないけれど、コマ割りや緻密な絵により話の展開や男の子の感情を想像できる絵本でした。
なによりも、写真に写っていた不思議な世界を見たときの男の子の興奮が自分にも伝わってくるようで、ワクワクするような感情が沸き上がってきました。
文字がないので、不思議な世界やカメラの謎について、絶対的な答えが読み取れるわけではないところも、読み手の想像を駆り立ててくれる素敵なポイントだと感じました。
子供とも『きっとこういうことなんじゃないか?』と議論しながら読めたことが楽しかった。
読む人の数だけ、想像する謎の答えが違うため、多くの人と一緒に読みたい絵本だと思いました。
子どもには、何かについて教えるとき、ついつい『こうあるべきだ』と他に答えが無いような表現で伝えてしまうことが多い。
読む人によって想像の内容が変わるこの絵本を読み聞かせることで、きっと子供にとっても、答えは一つでなくてもよいことを自然と学べるのではないかと思いました。
そんな素敵な一冊でした。
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